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2024.04.08|CEOコラム

時代の先を見通す眼力 ~CEOコラム[もっと光を]vol.217

 いわゆるOB会や同窓会というのは、学校であれ企業であれ、その母体となる組織が存続する限り、毎年一定数の新規入会者によって維持されるのが普通です。もちろん、不幸による退会や高齢による不参加などは避けられないとしても、そうした自然減を上回る新たな会員増加によって「会」は発展することになります。したがって、懇親会が開催された際の乾杯の挨拶などでは「会の益々の発展とご参集の会員各位のご健勝を祈念して」といった定型文が語られることになります。

 

 しかし一方で、「最後の新入会員を迎えてから既に37年が経過し、会員も高齢化する中で将来の発展が全く期待できない中、続けられるところまでは続けたいと思います」との幹事の締めの挨拶が会場の笑いを誘うというOB会がありました。これは、小生が会計士試験に合格して就職した某監査法人のOB会での一コマなのですが、なにしろ1986(昭和61)年10月に現在の有限責任監査法人トーマツに吸収合併されて消滅した監査法人ゆえに、それ以来の新規入会者は一切いないという、発展どころか衰退の一途を辿るOB会というわけです。鬼籍に入った会員は数知れず、当日参加した最高齢の会員は91歳で、幹事を務める後輩ですら60歳を超えているのですから、今後の開催継続が危ぶまれる空気もおわかりいただけると思います。

 

 さて、そのような高齢の会計士達のOB会ではあるのですが、髪が白くなったり薄くなったり、皺や老人斑が増えたりというのはやむを得ないとしても、顔の基本構造や声と話し方は当時と変わらないのが不思議なものです。そして、小生のように早期に退職して独立開業した者もいれば、合併後のトーマツで着実にステップアップして経営陣の一角を担った者、あるいは事業家や学者に転身した者など、その顔ぶれは多彩で、旧交を温めつつも新たな情報や刺激に触れることができたのは幸いでした。

 

 今から40年以上も前、Windowsなど影も形もなく、MS-DOSというOS上で今から思えばオモチャのようなソフトが動いていた時代に「コンピューターを使えない会計士に未来はない」と熱く語ってくれていた先輩と話に花を咲かせることもできました。会計士であると同時にシステム開発者であり、インターネットディスクロージャー社の代表でもある彼は、「AIの進歩を侮ってはいけない。われわれの仕事の多くは進化したAIが片付けてくれるだろう。われわれに求められるのは人と人とのインターフェースとしての付加価値部分になる」と昔と変わらぬ口調で力説するのでした。もとより小生より高齢の先輩ですが、時代の先を見通す眼力は今も衰えていないことに改めて感心した次第です。

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