Menu

Column

スタッフコラム

全拠点
2024.04.01|CEOコラム

異次元どころか一次元ですらない ~CEOコラム[もっと光を]vol.216

 今日4月1日から新しい年度が始まりました。コロナ禍に侵襲されたのが2020年初頭で5類への移行が昨年の5月でしたから、平穏な年度始めは2019年以来5年ぶりということになります。年度末には所得税法等の一部を改正する法律も成立し、いよいよ6月から定額減税が実施されます。所得制限が設けられていますので、「自分には関係ない」とシラけている向きも少なくないと思いますが、今年の税制改正で個人向けの目玉はこれぐらいなのですから、そこはご了解いただきたく(笑)

 

 今年の桜はここ数年に比べて開花が遅れ、入学式の頃に見頃を迎えそうです。ピカピカの小学一年生はもちろん、大学新入生も期待に胸を膨らませていることでしょう。今年の大学新入生が生まれた2005年当時の出生数は約106万人でした。文科省の学校基本調査によれば、昨年の大学進学率は57.7%とのことですから、今年もその水準で推移しているとすれば、大学新入生は61万人程になります。これに対して、国公立と私立を合わせた大学の入学定員は63万人弱とされていますから、もはや大学全入どころか既に定員割れになっているのです。

 

 ここで気になるのが、最近の出生数の推移ですが、厚労省が発表した2023年の速報値は約75万人と報じられています。したがって、18年後も大学進学率に変化がないとすれば、大学新入生は43万人程度にまで減少しますから、20万人もの定員割れが生ずるという「答え」が出てしまっているのです。そのとき、大学のみならず各種の教育現場でどのような光景が展開されるのかは誰の目にも明らかです。つまり、少子化対策は既に出てしまった答えに対しては何の力もないわけで、その先をどうするかという点にこそ注力されるべきなのです。

 

 その注力の一つが税制の見直しだと思います。それにもかかわらず、前述の通り目玉が定額減税だけの税制改正に留まっていたのでは先行きが明るいとは言えません。なにしろ、子育て世帯の人的控除の見直しは先送りになり、若者夫婦世帯に対する住宅ローン控除が一部拡充された程度ですから、税制が真剣に少子化対策を考えているとは思えないのです。若者夫婦世帯が複数の子どもを望むような施策は何か、あるいは独身の男女に若者夫婦世帯となるよう婚姻を促すための方策は何か。税制ですべてを解決できないまでも、少なくとも積極的にコミットはするべきでしょう。このままでは、少子化対策は異次元どころか一次元ですらないことを憂えずにはいられません。

メールマガジン
登録
お見積り
ご相談