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2022.11.28|CEOコラム

四半期開示のあり方はいかに… ~CEOコラム[もっと光を]vol.147

 日経新聞は先週11月25日に「四半期開示の任意化に断固反対する」という社説を掲げ、四半期開示は投資家が企業の経営状況を把握するために欠かせない資本市場のインフラであることを理由に、その廃止に異議を唱えています。また、廃止理由の一つとされている「四半期決算開示が経営者や投資家の短期的な利益志向を助長する」ことについても、両者間に因果関係は見いだしがたいと反論しています。

 

 四半期開示には、金融商品取引法の四半期報告書と取引所規則の四半期決算短信が併存していて、実務の現場では過重な負担となっているのが実態です。監査についても、前者が監査人のレビュー報告を求める一方で後者について監査は不要とされていますが、両者が提供する財務情報に齟齬があるはずもなく、現場では両者の整合性のチェックに余念がないのが実情です。

 

 したがって、金融庁が四半期報告書を廃止して決算短信に一本化する方針を明確にしたことを評価したいところですが、日経の社説を持ち出すまでもなく、四半期開示の後退が海外投資家の日本市場に対する評価を下げるのではないかとの懸念も示されていますから、法律改正までに紆余曲折はありそうです。

 

 この点、ドイツでは2015年に法令上の四半期開示を任意化する一方で、取引所規則によってプライム市場上場企業については四半期開示を継続することとされました。つまり、市場における影響力の大きな企業には四半期開示を引き続き求めているわけです。そういえば、我が国の市場も「プライム」と「スタンダード」に分かれているのですから、前者と後者で異なる取り扱いをするというのも大人の解決ではないかと思うのですが…

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