Menu

Column

スタッフコラム

2017.03.01|事業承継

スムーズな事業承継のために、知っておきたい3つの承継方法と承継の実際

1.中小企業の事業承継

中小企業であるがゆえの難しさ

経営者の最後の大仕事といえる事業承継ですが、中小企業庁のデータによると4割以上の中小企業には後継者が不在であり、廃業に追い込まれるケースがあとを立ちません。

換金性のない自社株の相続税評価額が高いなど、非上場の同族会社であるが故の課題も多く、一筋縄にはいかないというのが現状です。

 

事業承継対策の検討課題例

  • 後継者を誰にするべきか?
  • 後継者に経営権をどのように集中させるべきか?
  • 相続税をどのように圧縮するのか?
  • 納税資金をどのように準備するのか?
  • 遺産相続争いをどのように防ぐのか?

 

「事業」の承継が達成されても、「経営」の承継ができるのか

たとえば親族内での承継を実行した場合において、経営者から見て後継者がいかにも頼りなく見えるがゆえ、ついつい口出ししてしまうといった自体を散見しますが、この状況で は真の事業承継を達成したとはいえないでしょう。

数々の荒波を乗り越えてきた経営者と、後継者の経験には埋めがたい差があるのが現実ですが会社を次代に託すためには、後継者自身の「経営手法」を確立させる必要があります。

すなわち、各種スキームを用いた「事業」の承継だけではなく、「経営」の承継をいかに達成するのか、これがすべての中小企業の事業承継にとって至上命題となります。

2.3つの事業承継方法

(1) 親族に承継する

親族内承継は日本の中小企業に最も多いパターンです。会社従業員に受け入れられやすく、抵抗が少ないといった点や、 経営権たる株式の移動について、経営者の相続を含めて検討することができるというメリットがあります。

しかし 、経営環境が厳しさを増し、先行きの不透明感が増す中で、不安を感じたご子息・ご子女が会社を継ぎたがらない場合も多く、こと地方においては、 都会にでたまま戻らない、といったケースが増加しています。

 

(2) 役員・従業員に承継する

親族外承継には、「社内の役員・従業員への承継」「社外の有能な人材の招聘」の2つの方法がありますが、とくに社内から後継者を選定する場合には、経営の継続性を比較的保ちやすいといったメリットがあります。一層の少子化が進む中で、より多くの後継者候補から選定できる方法といえるでしょう。

その一方で、後継者に株式を買い取る資力がない場合が多く、経営権たる株式の買いとりに課が残ります。さらに、中小企業の場合、金融機関からの借入に対し、個人保証をしている場合が大半である関係上、保証の引き継ぎをいかに行うか、後継者およびその家族からの同意は得られるのか、といった問題が生じます。

 

(3)M&Aにより第三者に承継する

M&AとはMergers(合併)and Acquisitions(買収)のことをいい、企業買収を差します。広く外部から後継者を募ることができ、親族内承継がうまくいかなかったケースや、最適な後継者を見つけられなかった場合に有効な手段として、中小企業のマーケットにおいても年々、その数が増加しています。

その一方で、最適な相手先を見つけられる可能性は必ずしも高くありませんし、親会社の意向により、承継後において経営の継続性を保てないケースも存在する、というのが現実です。

 

「最適解」の見つけ方

企業は1社として同じものはなく、それぞれが抱える課題も全く異なっています。それゆえ、種々の方法から、その企業にあった方法を見つける必要がありますが、それには現状を正しく分析した上で、専門家と対話を重ねながら、共に「最適解」を探す必要があるものと考えます。

事業承継対策には時間が必要です。1つでも多くのバリエーションを検討するため、少しでも早く対策をスタートされることをおすすめします。

3.事業承継コンサルティング

生前対策を行うことにより、安心して相続をむかえることができます。ひかり税理士法人・資産戦略チームはあなたの財産をお守りします。

 

 

お問い合わせ・ご相談

【STEP1】経営課題ヒアリング・資料のお預かり

経営課題ヒアリングシートを用いて経営者様からヒアリングを行い、会社概要を確認します。

株主名簿、3期分の決算書・申告書をお預かりするとともに、所有不動産、有価証券、預金の明細など、現状分析に必要な資料を確認します。

現在検討されている、あるいは既に実行された対策を含め、現状のお考えをお聞かせいただきます。

 

【STEP2】現状報告・相続税額の試算

  • 現状の自社株の評価額をご報告するとともに、現状の持株関係を図解整理し、経営上の将来リスクをご報告いたします。
  • 多額の税負担が懸念される場合には、(1)現状相続税額、(2)納税資金予測、(3)納税後の残余財産の重要3項目について、2次相続を含めたシミュレーション結果をご報告いたします。
  • 現状を正しくご認識いただいた上で、課題の解決手段を経営者様と共に検討します。

 

【STEP3】課題ヒアリング及び対策選定、効果の検証

  • 事業承継対策手法のドラフトを描き、ご提案いたします。
  • 提案書をベースに、対策の実行プランを提案し、解決策として適当な方法なのかどうか、綿密にディスカッションを行います。

 

【STEP4】ご提案の実行とフォロー

  • 事業承継対策のドラフトを基に、経営者様と共に事業承継計画書を作成し、対策のスケジューリングを行います。合わせて、後継者と経営者による中期経営計画の共同立案を支援し、後継者の目指す方向を現経営陣に対しても明らかにします。
  • 原則月1回、貴社経営陣と共に事業承継対策検討会議を開催し、対策の進捗に滞りがないかどうか、経営環境の変化に応じて対策を見直す必要がないか、慎重にモニタリングを行います。

 

税理士変更をお考えの方はこちら
メールマガジン
登録
お見積り
ご相談