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平成31年より国際観光旅客税がスタートしました

2019.02.04 税制改正

国の政策と税制

日本には様々な税金・税制があります。

法人税、所得税、消費税といったよく知られた税金だけでなく、軽油を給油した際に課される軽油引取税や、温泉などの入湯客に課せられる入湯税など、普段あまり気にしないうちに課税されているものなど様々な税金が身の回りに存在しています。

これら税金につきましては、国等が提供する公共サービスの費用調達としての機能、主に高所得者から低所得者への所得の再分配機能など、様々な機能を有しており、国が政策を実現させるための手段として税制が用いられたりします。

そうした税金・税制は、当然ながらその時々の社会情勢によっても、新たな税制の新設や改正が行われることになります。

国際観光旅客税の創設

最近の日本国内を見渡した時に、10年前の街並みと比較して大きく変わったものといえば、やはり外国人観光客の増加が挙げられるかと思います。

今や東京・大阪といった都心部、京都を始めとした観光地については、日本中いたるところで外国人観光客を目にするようになりました。

こうした外国人観光客の増加は、都心部・観光地を中心に経済を活性化させる一方、観光客の増加に対応するためのインフラの増強や、地元住民との軋轢解消など、新たなコストも生じることになります。

このような観光基盤の拡充・強化を行い、観光先進国実現に向けた恒久的な財源を確保するという政策的な背景をもとに、この度「国際観光旅客税」という新たな税制が創設されることになりました。

国際観光旅客税について

国税庁HP「国際観光旅客税について」

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/kansetsu/kanko/index.htm

平成31年1月7日以降、日本から出国する旅行客(国際観光旅客等)は、日本を出国する際に船舶又は航空会社がチケット代金に上乗せする等の方法で、出国1回につき1,000円を国に納付することになります。

(ちなみに訪日した外国人観光客が帰国のため日本を出国する場合だけでなく、日本人が外国旅行に出国する際にも徴収されます。)

国際観光旅客税の概要は次のとおりです。

納税義務者
船舶又は航空機により出国する旅客
非課税等
·船舶又は航空機の乗員
·強制退去者等
·公用船又は公用機(政府専用機等)により出国する者
·乗継旅客(入国後24時間以内に出国する者)
·外国間を航行中に、天候その他の理由により本邦に緊急着陸等した者
·本邦から出国したが、天候その他の理由により本邦に帰ってきた者
·2歳未満の者
(注)本邦に派遣された外交官等の一定の出国については、本税を課さないこととする。
税率
出国1回につき1,000円
徴収・納付
①国際旅客運送事業を営む者による特別徴収(国際旅客運送事業を営む者の運送による出国の場合)
·国際旅客運送事業を営む者は、旅客から徴収し、翌々月末までに国に納付
(注)国内事業者については税務署、国外事業者については税関に納付
②旅客による納付(プライベートジェット等による出国の場合)
·旅客は、航空機等に搭乗等する時までに国(税関)に納付
適用時期
平成31年1月7日(月)以後の出国に適用
(同日前に締結された運送契約による国際旅客運送事業に係る一定の出国を除く)

(上記、国税庁HPより抜粋) 

まとめ

旅行客をターゲットとした税制の創設については、京都市が平成30年10月1日から独自に宿泊税を創設し、京都市内の宿泊客を対象に1人1泊200~1,000円の徴収を行うなど、国だけでなく地方自治体でも様々な施策が検討・導入されています。

平成31年は消費税の増税も予定されているなど、平成最後の年となる来年についても社会情勢、国の政策などを背景に、税制の創設・改正が多方面で検討されています。

毎年12月には政府・与党から翌年以降の税制改正の方向性と取りまとめた税制改正大綱も発表されますので、そちらにも注目してみてください。

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