私たちひかり税理士法人では、広報活動の一環として「HAGレポート」を作成し、 クライアント企業をはじめ関係先の方々にお届けしています。
色づき始めた紅葉を纏った山並を抜けるとそれまでの風景には似つかわしくないコンクリートの塊が太陽の光を受けてそびえ立っています。それは、八ッ場ダム建設予定地に建設途中で放置されている橋脚でした。
今月号の裏面でもご紹介していますHAGの親睦旅行で訪れた群馬県高崎市からほど近い場所にあるその地を、私たちはバスの移動経路として訪れることができました。
今、まさに政治の行方に翻弄され、マスメディアの注目を浴びる八ッ場ダム。そこにそびえる橋脚は、ダム工事凍結の象徴的存在とされていますが、その姿は、政権交代で行く末を見定められない日本経済の行方を映し出している様にも思えました。
鳩山内閣が成立して1ヶ月余り、民主党政権下でのマニフェストを実現させるべく政治はあわただしく動いていますが、景気低迷による税収減で赤字国債の増発は避けられない様相です。更には、減税や政策手当を実現するための財源も上乗せされ、次世代への負担の先送りは膨らむ一方であり、政権が交代したとはいえ血を流すことでしか改革を進められないのだろうかという疑問が拭えません。しかしながら、批判していても何も始まりません。まずは、私たちが選んだ国の舵取り役が今どこへ進もうとしているのかを見極めることが肝要ではないでしょうか。
政権交代が自民党政権への「NO!」であったことと併せて、民主党マニフェストが訴求力を持っていたことも事実でしょう。そこで、政策のうちの税に関する身近な項目について、今後の変化を見定める意味でも改めて注目してみたいと思います。

この他、55項目にもわたる政権公約が存在しますが、国民一人ひとりが、一票を投じた者として、政府とともにその責任を負うことを肝に銘じ、これら政策の今後の行方をしっかりと監視していく必要があるといえます。
さて、去る10月5日、私たち「ひかりアドバイザーグループ」の監査部門である「ひかり監査法人」は、東京での拠点を新たに設置しました。経済情勢が厳しい今、ビジネス環境も大きな変化を遂げ、企業も形を同じくしてはいられません。多種多様な顧問先様のニーズにしっかりとお応えできるよう努めてまいりますので何卒よろしくお願いいたします。 (文責:林)
10月15日 日銀は「わが国の景気は持ち直しつつある」と発表しました。中小企業にとって景気は本当に回復しているのでしょうか。日頃お客様と接していますが、実体経済に「回復」の二文字は聞こえてきません。中小企業は景気の後退にはすぐさま影響されますが、景気回復局面においては大企業が恩恵を受けた後、さらに日月を必要とします。では、中小企業の経営者は実態経済をどのように感じているのでしょうか。日本経済新聞社が10月14日にまとめた「中小企業経営者調査」によると、国内の景気について「悪化している」と回答した経営者が36.5%となり、「拡大している」の20.5%を上回っています。これは9月下旬までに実施した大企業のアンケート結果の、「悪化している」13.1%、「景気拡大している」34.3%と対照的な結果となっています。
では、地元近畿の状況を見てみましょう。中小企業経営者は、景気回復どころか、景気が「二番底」に陥る危険性について懸念している様子が窺えます。



「図1」業種別業況判断DIの推移では2009年の第1四半期より改善傾向にあるものの製造業・非製造業ともに業況が悪化していると判断している経営者が多くなっている。
「図2」府県別業況判断では、滋賀県での見通しが一番悪く、奈良県では少し見通しが明るいと感じている経営者が多い。
「図3」の雇用の状況では、8月の完全失業率が5.5%と7月より0.2%改善したが、水準は過去最悪圏にあり、従業員数DIは業況の改善と連動しておらず、まだまだ厳しい状況がつづいている。
リーマンショックから続く厳しい中小企業の業況を改善すべく打ち出されている中小企業に対する政府の施策については、中小企業庁のホームページにて紹介されています。政権交代による、新政権における中小企業政策への期待も高まります。新たに打ち出した中小企業対策の法人税引き下げや個人保証の撤廃、大企業による中小企業への不当な値引きの強要などを禁じる「中小企業いじめ防止法」については概ね好評ですが、最低賃金の引き上げ、製造現場の派遣の原則禁止など労働者の保護には異論が多いようです。また、今話題の返済猶予制度については関西の中小企業の64.2%の経営者が金融機関による貸し渋りにつながるとの否定的な評価のアンケート結果もあります。
中小企業にとって政府の施策活用は重要ですが、この厳しい業況を乗り越えて行くには、自社のミッション(経営理念)をもう一度確認し、会社の将来像であるビジョンを描くこと、そしてそのミッション、ビジョンに基づいた経営戦略の立案と、環境変化に順応した経営が最も必要とされているのではないでしょうか。
私も、ひかりアドバイザーグループの一員として、経営者の皆様と「協働」で経営環境に順応した中小企業改革の支援をさせていただきたいとの新たな想いでおります。
ひかり経営戦略では経営戦略策定・実施支援、ひかり税理士法人では会社の先行きを見通したMAS監査サービスを実施しています。是非、担当者までお気軽にお問い合わせ下さい。(文責:間宮)
MAS監査サービスを新たにスタートして、ちょうど1年が経ちました。
今回は、サービス開始当初より関与させていただいている顧問先様であるABC食品様(仮名、以下敬称略)での活用例を具体的にご紹介したいと思います。
ABC食品は、京都市内で製造業を営まれているいわゆる中小企業です。連日、工場がフル稼働しているにもかかわらず、期を重ねるごとに銀行借入金が増加している状態でした。社長は、売上をアップして何とか借入金を圧縮したいと考えておられましたが、売上が上がっても資金繰りは悪くなる一方でした。そんなとき、縁あって、MAS監査のお話をする機会を頂戴しました。
まず最初に、過去の決算書をお預かりし、財務状況を診断したところ、営業キャッシュフローがマイナスという、致命的な状態が続いていることが浮き彫りになってきました。更には、そのマイナスを補うための銀行借入金が年々増加しており、遂には年商を超える状態となっていたのです。
営業キャッシュがマイナスとなっている原因を分析したところ、原価率の悪化が大きな要素のひとつでした。そこで、主力製品の原価計算をサンプル的に実施してみたところ、想定以上の原価がかかっていることが判明したのです。ABC食品では、販売価格は過去の経験から設定されており、製品ごとの原価の積み上げ計算は実施されていませんでした。
主力製品は、市場の嗜好や得意先の販売戦略で毎年変化します。近年、得意先からの要求度が高い商品、つまり原価率の高い製品に売上がシフトしていたため、それが会社の利益を圧迫していたわけです。
その後、会社の経理担当の方を中心に、商品ごとおよび得意先ごとの利益率を算定し、その結果から利益率の悪い商品について卸値の引上げを実施するとともに、僅少な取引量の得意先については、取引自体を止めることとしました。
その結果、売上高が増加するとともに利益率も改善(前期比134%)し、赤字金額もかなり減少(前期比32%)したのです。
ABC食品の財務状況がここまで悪化してしまった最大の原因は、自社の財務課題を把握しないまま放置してしまったことに他なりません。
もちろん、売上アップを目標とする一方、役員報酬の減額やその他固定経費の削減など、いろいろな努力もされていました。しかし、最も重要な原価率の悪化という問題を把握しきれなかったことで、適切な対応を遅らせたことは大変残念なことです。
では、自社の財務状況を的確に把握する方法には何があるのでしょうか。代表的なものとして、管理会計の導入があげられます。
損益計算書においては、売上・原価・利益は会社組織全体の過去の業績結果を表していますが、これらを見るだけでは、自社の詳細な財務状況は正確に捉えられません。そこで重要となるのが管理会計です。
管理会計の代表的な例は、部門別業績管理や現場データ管理、資金繰り表などですが、まずは、営業部や財務部などにある様々な数量データの中で、どれが有益な情報なのかを検討する必要があります。ターゲットが決定すれば、そのデータから、自社の正しい業績管理、業績評価をすることが可能となるのです。
ひかり税理士法人では、税務会計に留まることなく、管理会計を通じた原価管理や財務人材の育成、PDCAサイクルの確立など、さまざまな財務の課題を解決するためのサポートをご提供しています。
MAS監査サービスにご興味のある方や、財務面での課題にお悩みの方は、ぜひ担当者までお気軽にお問い合わせください。(文責:鎌田)

(1)6割相当期間を経過するまでの期間
各年の支払保険料の1/2相当額を前払保険料として資産計上し、残額の1/2相当額を費用として処理します。
(2)6割相当期間を経過した後の期間
各年の支払保険料を費用として処理するとともに、資産計上していた前払保険料をその期間に応じて取り崩し、費用として処理します。
長い保険期間の6割相当期間を経過するまでは半分が費用として落ちないことになりますが、長期期間の保障がついていることや、解約した場合には資産計上した保険料を解約返戻金として受け取ることができるというメリットがあります。また、それを退職金の原資として利用することもできます。 (文責:伊吹)

去る10月17日、18日と2日間にわたって恒例の秋季親睦旅行に行ってきました。
今年は、高崎事務所が新たにひかりアドバイザーグループへ参画し広域連携を進めていることと、東京事務所の移転に合わせて、「ひかり監査法人」東京事務所を開設したということもあり、東京および高崎事務所の訪問と、スタッフ同士の交流会を兼ねたHAG合同の親睦旅行となりました。
10月5日に移転が完了したばかりの東京事務所は、東京駅から徒歩圏内の千代田区内神田に位置し、日本経済の中枢である大手町に隣接しています。11階建てのビルの最上階にある執務室からは、経団連のビルを見上げるとともに東京国税局を見下ろすこともできました。このあと、京都事務所のスタッフは、東京から高崎へと移動し、京都・東京・高崎の3事務所合同の大交流会では50余名のスタッフがお酒を酌み交わしながら、仕事に対する情熱や趣味のことなど様々な話を弾ませて交流を深め、楽しく有意義な時間を過ごしました。また、翌日に立ち寄った軽井沢では天候にも恵まれ、京都よりも一足早い紅葉を愛でながら十分にリフレッシュすることができました。

こうして2日間の親睦旅行から無事に帰京しましたが、今回の旅行を通じて各事務所の絆がより一層深まったことを実感でき、またそれとともに、この広域連携をどのようにして顧客サービスの向上へと結びつけていくかを個々のスタッフが真剣に考えるよいきっかけとなった、そんな親睦旅行でした。