私たちひかり税理士法人では、広報活動の一環として「HAGレポート」を作成し、 クライアント企業をはじめ関係先の方々にお届けしています。

朝晩はめっきり涼しくなってきました。バタバタと毎日を過ごしているうちにも、季節のコマは着実に進んでいるわけで、今年も既に第三コーナーをまわってしまいました。年内にしておかなければならない手続等を忘れないように、もう一度見直すタイミングといえましょう。
そういえば、年内で期限が切れる税務上の手続として、@相続時精算課税の1000万円上乗せ制度とA住宅取得資金等の贈与に係る5分5乗方式による税額計算特例の二つがあります。これらをご利用になる際は、少々お急ぎいただかなければなりません。お声掛けいただければスタッフがお手伝いさせていただきますので、いつでもご遠慮なくどうぞ。
さて、毎年のことなのですが、この時期になりますと週に一度、立命館大学大学院の教壇に立っています。今年の受講生の特徴は女性が多いこと。20数名のゼミ生のうち半数以上が乙女達で、その意味では教室の雰囲気は明るいのですが、彼女たちの進路希望の多くが税理士ということですから、これも最近の傾向とはいえ、やや戸惑いを隠せません。税理士のみならず公認会計士試験や司法試験における女性合格者の増加や、医師国家試験でも同様の傾向が見られるなど、世はまさに女性の時代を感じさせますが、その一方で男性諸君に「負けんよう、頑張らんかい!」とエールを送りたいところです。
で、自分自身は頑張っているのか、と胸に手をあてたところ、先日、下記の著作が完成しました。同業者との共著作ですが、お役に立てれば幸いです。PRを交えて「経営と税金のヒント」秋号をお届けします。
(10.1 光田記)
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著作の紹介 税理士 ・ 会計士 ・ 社長 の疑問に答える 新会社法の実務 Q&A 定価 2,800 |
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去る8月3日、「中小企業の会計に関する指針」が公表されました。これは、中小企業が計算書類の作成にあたって準拠することが望ましい会計処理の方法や注記等を示すもので、会社法施行後における会計参与(※1)設置会社が計算書類を作成する際には、本指針に拠ることが適当であるとされています。本指針の作成にあたっては、会社の規模に関係なく取引の実態が同じであるなら会計処理も同じになるべきであるという方針に基づいていますが、中小企業という特性を考慮して、会計処理方法の簡便化や法人税法で規定する処理の方法も一部認められています。以下、実務への影響があると思われる主要な項目について、その概要を確認していきたいと思います。
(※1)会計参与
会計参与は、新会社法(H18.5月施行予定)で新たに会社の機関とされたもので、計算書類等の作成、保存、説明をする職務を果たす。その資格は公認会計士または税理士等とされ、定款に定めることによって設置が可能。
売掛金・受取手形その他営業取引によって生じた金銭債権は、流動資産の部に表示します。ただし、これらの金銭債権のうち破産債権等で決算期後1年以内に弁済を受けることができないことが明らかなものは、投資その他の資産の部に表示します。上記の営業上の債権以外の債権については1年基準によって判断します。
減価償却
経営状況にあわせて任意に行うことなく、定額法、定率法などの方法で毎期継続して規則的に償却を行うことが求められます。
減 損
資産の使用状況に大幅な変更が合った場合に、減損の可能性について検討します。著しい資産価値の下落があった場合には、減損額を計上しなければなりません。具体的には、将来、使用することが客観的に見込めない場合や用途変更したものの採算が見込めず、かつ時価が著しく下落している場合(相当期間遊休状態を含む)に減損処理が必要になります。
⇒反対に解釈すれば、現在使用し、かつ将来も使用する見込みが客観的にある固定資産については、時価が著しく下落しても減損損失を認識する必要がないということになります。また、土地以外は税法上の損金算入限度額での計上が容認されますが、土地は有税で減損する必要があります。
計上額の重要性が大きい場合で、時価または実質価額が著しく下落したときは減損処理を行うこととされます。
⇒“回復する見込み”の表現がないことに注意。現行の税法の扱いとは異なるため、有税での減損になる可能性があります。
「売買目的有価証券」
時価で評価 ⇒現行実務との差はありません。
市場価額がある「その他有価証券」
多額に保有している場合には時価で評価し、評価差額(税効果考慮後)は資本の部に計上します。
⇒実務ではあまり行われていないので、事務が煩雑になる感があります。ただし、重要性がない場合には不要とされています。
減 損
商法上強制適用されますから、中小企業も例外ではありません。時価又は実質価額が取得価額に比べて著しく(50%程度以上)下落したときは、将来回復の見込みがある場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とします。 その評価額は特別損失とし、翌期以降に回復しても取得価額を元に戻す処理はしません。
翌期に支給する賞与の見積額のうち、当期の負担に属する部分は賞与引当金として計上します。
⇒法人税法では損金算入を認めていないため、多くの中小企業で引当てをしていませんが、必要な引当金は計上しなければなりません。
引当金の計上が必要になります。確定給付型退職金給付制度(退職一時金制度、厚生年金基金、適格退職年金及び確定給付企業年金)を採用している場合には、原則として簡便的方法である期末自己都合退職者の要支給額の100%を計上する方法を適用することができます。しかし、退職金規定がなく、また支払に関する合意も存在しない場合には、原則として引当ては不要です。
⇒法人税法上損金算入を認めなくなったため、多くの中小企業で取崩しが始まっていますが、会計上は再度計上していく必要があります
税効果会計は原則として適用しなければなりません。ただし、一時差異(※2)の金額に重要性がない場合には、計上しないこともできます。繰延税金資産については、回収可能性があると判断できる金額を計上しますが、収益力に基づく課税所得の見込みに基づいて、厳格かつ慎重に行わなければなりません。
(※2)一時差異 会計上の帳簿価額と税務上の帳簿価額との差額をいう。
⇒原則は、適用することとされますが、一時差異の金額に重要性がないものとして適用しないと判断する場合が予想されます。また、適用する場合は、回収可能性の検討が難しくなります。税効果会計を適用したが、回収可能性が見込まれずに、結局は適用しないのと同じであったという結果も考えられます。
注 記
本指針によって計算書類を作成した場合には、次のようにその旨を注記する必要があります。
例)この計算書類は、中小企業の会計に関する指針によって作成しています。
また、役員と会社間の取引についても、注記することが望ましいとされます。
公 告
株式会社は貸借対照表を公告しなければなりません。また、インターネットでの公告の場合、概要ではなく貸借対照表そのものを開示する必要があります。さらに、損益計算書についても開示を行うことが望ましいとされています。
⇒商法上は義務となっているにもかかわらず、現状では公告はほとんど行われていません。今後、的確な対応が必要です。
自社の財務状況を的確に把握するため、適切な会計処理に基づいて計算書類を作成することは大切なことです。しかし、従来、中小企業の会計処理においては、@各種引当金を計上しない、A棚卸資産・有価証券・固定資産の含み損を評価損として計上しない、B減価償却費を一部または全部計上しない、C税務上損金となるものだけ計上する、D会計処理方法を変更することにより利益操作をする、等の問題点が指摘され、その信頼性に疑問が持たれていました。今後、中小企業においても適正な計算書類が求められる場合も多くなることが予想される中、ご紹介した「会計指針」を適用していることを強調して、一定の評価が得られるように努めたいところです。 (9.30 税理士有資格者 水口記)
平成16年6月に改正高年齢者雇用安定法が成立したことにより、事業主は、年金支給開始年齢までの安定した雇用を確保するため、平成18年4月より、定年の引き上げ、継続雇用制度の導入または定年の定めの廃止を義務づけられます。
65歳未満の定年の定めをしている事業主は、高年齢者の65歳(※1)までの安定した雇用を確保するため、次の(1)から(3)のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じなければなりません。
なお、(2)の継続雇用制度については、原則は希望者全員を対象とする制度の導入が求められますが、労使協定で継続雇用制度の対象者に係る基準を策定することにより、継続雇用する対象者を限定することができます。
(※1) この年齢は、男性の年金(定額部分)の支給開始年齢の引き上げスケジュールに合わせ、男女同一に、平成25年4月1日までに段階的に引き上げられます。
(※2) 継続雇用制度とは、現に雇用している高年齢者が希望しているときは、その高年齢者を定年後も引き続いて雇用する制度をいいます。
事業主が労使協定のために努力したにもかかわらず協議が調わないときは、特例として一定期間内に限り、就業規則等により継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定め、当該基準に基づく制度を導入できることとしています。
継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準については、以下の2つのポイントに留意して策定されたものが望ましいとされています。
@ 基準の具体性意欲、能力などを具体的に測る基準とすること。
A 基準の客観性必要とされる能力等が客観的に示されており、該当可能性を予見することができるものであること。
では結局のところ、どのような基準であればよいのでしょうか。具体例は次のとおりです。
上記はほんの一例にすぎません。各企業の実情に応じ様々なものが考えられますので、労使間で十分に話し合い、自社に最もふさわしい基準を労使納得の上で策定する必要があります。
就業規則において、「定年を60歳とする」とだけ規定されている場合、平成18年4月1日の改正法施行に合わせ、就業規則等の規程を見直す必要があります!
→まずは、ひかり税理士法人までお気軽にお問い合わせ下さい。 info@hikari-tax.com