私たちひかり税理士法人では、広報活動の一環として「HAGレポート」を作成し、 クライアント企業をはじめ関係先の方々にお届けしています。

目次

  1. はじめに
  2. ちょっと気になる税の情報
  3. ちょっと気になる税の情報 2
  4. 経済的利益と給与所得

はじめに

「光陰矢の如し」という諺の通り、歳月は瞬く間に私たちの前を過ぎ去っていくようです。おかげさまで、昨平成十一年七月六日、「公認会計士の日」に因んで新事務所をスタートさせていただいてから早や一年が経ちました。これも偏に関与先の皆様のご支援の賜と改めて深く感謝申し上げる次第です。

ところで、なぜ毎年七月六日が「公認会計士の日」とされているのかといいますと、昭和二十三年七月六日に「公認会計士法」が公布され、わが国における公認会計士制度が産声をあげたことに因むものです。爾来、半世紀を超える歴史を築いてきた公認会計士制度ですが、時代の変化に合わせて制度の見直しも急ピッチで進みつつあります。過日、新聞でも報道されたとおり、公認会計士資格に「更新制度」が導入されるというのもその一例です。従来、弁護士をはじめとする他の「士」業も含めて、一度国家試験に合格すれば、原則として終身その資格は保障されていたのですが、「資質の向上」を図る上で日々の研鑽を怠る者には資格を与えないという厳しい姿勢が打ち出されました。「運転免許証の更新みたいだね」と揶揄されそうですが、専門家としての能力を維持し、依頼者の負託に応えるためには避けて通 れない道筋といえましょう。私達の事務所では、所長以下全員今まで以上に研鑽を重ね、関与先の皆様の負託に応えていく所存ですので、どうかよろしくお願い申し上げます。さて、HAG レポート2000年夏号をお届けします。ご一読いただければ幸いです

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ちょっと気になる税の情報

【和議法に代わる民事再生法】

皆様もご周知のように、新聞紙上などにも取り上げられていない小型の倒産が増えてきています。そんななか、今巷で注目され利用されているのが“新しい倒産法”です。この“新しい倒産法”とは、「民事再生法」のことをいい、昨年12月14日の臨時国会で可決決定し、今年4月1日より施行されています。

企業の倒産に係わる法規制として、破産、商法上の特別清算、和議、商法上の会社整理と会社更生などの倒産五法がありました。しかし、倒産五法は成立されてからすでに半世紀以上経過し、その間、破産法と会社更生法が改正されたほかは大きな改正はなく、急激な経済構造変化のなか新しい問題点に対応できない欠点があるといわれていました。

そこで、法務省は、平成8年10月、この倒産五法の全面見直しを行うべく、法制審議会に倒産部会を新設し改正作業を開始しました。しかし、その後、企業倒産や自己破産が急増し、中小企業者及び個人を対象とした新再建型手続きである「民事再生法」の前倒し検討に入り、和議法を全面 的に改正することになりました。

この「民事再生法」は和議法に代わるものとして新たに制定されたものですが、その目的は、放置すれば経済的に破綻するおそれのある債務者の事業や経済生活を再生し、正常化を図ることにあります。この目的が広く達成されると、今後の日本経済の成長を支えていく中小企業者やベンチャービジネスに対して、未知の分野ゆえの失敗を許し、早期再建を図る力強い支援となることが期待されます。

それでは、経営再建に苦しむ中小企業者にとっての救世主といわれる同法の特色をみていきましょう。

1.利用対象者
すべての個人及び法人が利用できます。

2.破綻する前にも利用できる手続き
経営状態が破綻状況に陥らなければ申請できない和議法では、企業の再建は事実上不可能なケースが多く 見られました。そのため、手続開始の申し立ての要件を次のように緩和しました。  
(1)債務者に破綻原因たる事実の生ずるおそれがあるとき  
(2)債務者が事業の継続に著しい支障を来すことなく弁済期にある債務を弁済することができないとき

3.従前の経営者による建て直しが原則
民事再生法は、手続き開始後も債務者に業務を執行し処分する権利を認めています。しかし、法人債務者に限っては、債務者による財産の管理又は処分がふさわしくないと認められるときは、裁判所は管財人を選任することができ、債務者の財産管理処分権をなくすことにより債権者の利益も確保しています。

4.債権者の権利行使の制限
債権者の一般債権の回収行為、担保権者の担保権の実行などが自由に認められると、債務者の再建は著しく困難になります。そのため債権者の権利行使に対し一定の制限が設けられています。

5.決議要件の緩和
和議法では、和議条件の可決要件は、出席和議債権者の過半数かつ届出和議債権者の総債権の4分の3以上でした。この要件を緩和し、議決権を有する出席再生債権者の過半数かつ再生債権者の議決権総額の2分の1以上でよいことになりました。

6.再建計画の履行の確保
和議手続きでは、和議条件認可後もその履行が確実になされる保障はありませんでした。しかし、監督委員又は管財人が選任されている場合には、再生計画認可決定後も監督・管理が継続されます。

このほか、私的整理が先行した事案や小規模な事案などについては、簡易かつ迅速な倒産処理が可能となるよう、債権者の一定の同意を要件に「簡易再生」や、「同意再生」の制度も定められています。詳しくは担当者までお問い合わせ下さい。

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ちょっと気になる税の情報 2

【東京都が税制調査会を発足】

「金融機関に対する事業税の外形標準課税導入」を決定し,一躍注目を集めた東京都が,今度は独自の税制調査会を発足させ,今後財源を確保するため,独自課税の導入等を検討していくことになるようです。

東京都税制調査会は,東京都知事の諮問機関として,地方分権の時代にふさわしい地方税制,および国・地方を通じた税制全体のあり方等に関する事項を検討し,提言を行っていくとしています。東京都税制調査会というと,あまり力がないようにも思えますが,今年の4月から地方分権一括法が施行され,地方でのオリジナル課税が導入しやすくなっている背景が,多少なりとも影響を及ぼして,この様な動向として現れているのではないでしょうか。その活動成果 の発表として,国・地方の税源配分,環境税等の政策税制,資産課税,法定外普通税・目的税等をテ−マに小委員会を設置し,政府税制調査会の動向を見つつ,11月頃には最初の「答申」が作成されるようで,その中身が注目されます。

また,大阪府でも「金融機関に対する事業税の外形標準課税の導入」が,府議会で決定しており,これから米国のように,各自治体ごとで,税金の課税方式が異なってくるケ−スも珍しくない日が到来する可能性もあるだけに,今後目が離せない論点であることには間違いないでしょう。

今回の「外形標準課税導入」に伴い,東京都では,見込みで約1100億円の増収となるのに対し,大阪府は,地方交付税を受けている団体であるため,見込みで約370億円税収が増える一方,地方交付税の交付額が,約300億円減少する結果,実際の効果は東京都の約15分の1である約70億円になるとのことです。

【 所得税課税最低限の引下げ?】

一方,中央の方では,政府税制調査会の中間答申で「所得税の課税最低限」の引下げについてどこまで言及するかに注目が集まっています。これは,少子高齢化に伴って増加する税負担を広く薄く負担させる考えがベ−スにあり,課税最低限を引き下げることによって納税者を増やす必要があるというのが議論の発端にあります。

さて,その課税最低限ですが,その意味は所得税が課税されない1年間の収入限度額をいい,その算出方法は必要経費や基礎控除,配偶者控除等の各種控除額を加算して導き出します。モデルケ−スとして,夫婦と子供2人(うち,1人は16才以上の学生)を採用してシュミレ−ション行いますと,日本は約368万4 千円となります。ちなみに,英国では約121万円,米国では約254万円,ドイツでは約406万円,フランスでは約325万円が「課税最低限」になっており,各国ばらつきが見られる状況だけに今後の動向に注目したいものです。

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経済的利益と給与所得

夏に向けて、会社では、従業員の慰労を目的とした様々な行事を企画されることと思います。給与といえば毎月直接金銭で支給されるものだけと考えてしまいますが、会社がレクリエーション等の費用を負担する場合にも、その負担分が各従業員の給与として課税される場合がありますので、注意が必要です。

★レクリエーション費用の負担
使用者が役員又は使用人のレクリエーションのために、社会通念上一般的に行われていると認められる会食、旅行、演芸会、運動会等の行事を催し、その費用を負担した場合、これらの行事に参加した役員又は使用人がうける経済的利益は、原則、給与として課税しなくてもよいことになっています。従業員が希望すれば誰でも参加できるものであれば、福利厚生費となり、給与として課税する必要はありません。また、一定以上の役職者だけを対象とした会食あれば、幹部だけの親睦を目的としたものとして交際費となります。

納涼会を会社が企画し、希望者のみが参加した場合は?

従業員が希望すれば誰でも参加できるものであれば、福利厚生費となり、給与として課税する必要はありません。また、一定以上の役職者だけを対象とした会食あれば、幹部だけの親睦を目的としたものとして交際費となります。

課単位で行事を行うこととし、従業員1人当たりの会社負担額を定め、 人数に応じて各課に配分した場合は?

 会社負担額がレクリエーション行事の為に支出されたものであることが証ひょう書類などで明らかにされていれば、給与とされません。

ただし、行事に係る費用を清算した結果、残額を会社へ返還せず、各人に分配しますと、各人に分配された金額は給与として課税されますので注意が必要です。

従業員数が多いので、全社的なレクリエーション行事を企画するのは困難です。そこで、行事に代えて、従業員にレストランでの食事券(10,000円相当)を支給することを検討していますが・・・

従業員が個々に食事券を使用することになりますので、社員が一同に会するレクリエーション行事と同様に取り扱うことはできません。従業員が受ける経済的利益について、給与として課税する必要があります。

サークル活動を支援する目的で、加入人員に応じて、 1人当たり年間5,000円を各サークルに交付した場合は?

★サークル活動費用の負担
そのサークルが、従業員が希望すればだれでも自由に加入できるものであり、その支給した金銭がサークル活動本来の目的に沿って費消されている限り、従業員各人については、給与として課税されることはありません。仮に会社が交付した金銭を各人ごとに分配して自由に費消したり、その金銭で購入した用具、備品等でサークルにおいて管理すべきものを個人に分配するなどしているときは、給与として課税されます。

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