私たちひかり税理士法人では、広報活動の一環として「HAGレポート」を作成し、 クライアント企業をはじめ関係先の方々にお届けしています。

目次

  1. はじめに
  2. ちょっと気になる税の情報
  3. 会社分割とは何か?
  4. 助成金制度の活用ノウハウ

はじめに

シドニーオリンピックも閉幕し、朝晩のさわやかな空気の中に秋の気配を色濃く感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

季節刊でお届けしていますこのHAGレポートも、つい先日夏号の編集を終えたばかりだと思っていたのに、もう秋号の編集にとりかかなければならなくなりました。あっという間に時間が過ぎていくようです。  
時間の流れを速く感じる一因は、会計や税務の世界で次々に新しい考え方が導入され、これらをマスターしていくのが一苦労という状況があることも否めません。一つの課題をクリアしたら、また新たな課題が待っています。若い人たちに「人間、一生勉強」などと偉そうなことを言いながら、実は私自身がバスに乗り遅れないように必死で頑張っています。

さて、秋号では新しい制度としての「会社分割」についてご紹介しています。限られた紙面 で、ほんのさわりの部分しか触れていませんが、中小企業でも活用できる制度という意味では、今後積極的に活用していきたいテーマでもあります。 また、お手伝いしてご好評を頂いております「助成金制度」について、今回は雇用を巡って利用可能なものをご紹介しています。税という社会コストを負担する一方で各種の助成金を受けて事業の再構築に取り組む。まさに、法が予定した所得の再分配が実現される一場面でしょうか。積極的にご利用になることをお奨めします。

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ちょっと気になる税の情報

【平成12年度路線価公表】

平成12年度の相続税・贈与税の評価の基準となる「平成12年度分の路線価」が、去る8月4日、全国の国税局と税務署で一斉に公表されました。今年も全国平均で・当たり146千円と昨年の157千円より7%下落しました。下落率自体はほぼ横這いですが、平成3年のバブル崩壊後から連続しての下落となっています。

三大都市圏の傾向を見てみますと、東京・名古屋中心部においてはその下落率は縮小傾向にあり、特に名古屋においてその傾向が顕著のようです。これは穏やかな景気回復によるオフィス需要の増加や地価下落による都心回帰現象に起因していると考えられます。一方、この都心回帰の反動等から、東京周辺の都市における評価額の下落幅は逆に拡大傾向を示しています。

大阪圏においては、リストラによる支店の閉鎖等が相次ぎ、下落率は前年に比べ拡大しました。みずほグループ等に見られるような企業の合併再編等を考えると、都市圏での同一グループ内の支店は当然に削減されて行くでしょうから、商業地の地価はまだ下落傾向にあるのではないでしょうか。

都道府県 評価基準の平均額 変動率
平成12年分 平成11年分
東京都 506千円 537千円 ▲5.8%
愛知県 121 128 ▲5.5
大阪府 254 285 ▲10.9
京都府 182 197 ▲7.6
兵庫県 159 172 ▲7.6
奈良県 84 89 ▲5.6
和歌山県 78 83 ▲6.0
滋賀県 65 70 ▲7.1

さて、バブル崩壊後リアルタイムで進行する地価の下落により、毎年1月1日時点の評価による路線価よりも相続開始時の土地等の時価が低いケースがおこります。実際に、鑑定評価等の時価で申告、更正された件数は、平成3年以後約四千件見られ、その容認割合は60%程度に達しています。ただし、容認件数の大半は路線価を元に導き出す時点修正方式によるもののようです。  
今後、路線価地図のCD-ROM化も予定されていますから、その利用は一層便利になるようです。

【介護保険サービスの医療費控除】

今年4月より施行され早や5ヶ月が経過した介護保険制度ですが、その内容には大きく分けて「居宅サービス」「施設サービス」「その他」の3種類があります。利用者は、状況に応じた介護サービス計画のもと、利用サービス費用の1割の自己負担でサービスを受けることができることとなっています。

さて、自分自身や家族のための医療費を支払った場合、確定申告で一定の所得控除を受けることができる「医療費控除」がありますが、今回介護保険サービス費のうち、その対象となるものが明らかにされました。 サービス別に説明しますと、施設サービスについては、特別養護老人ホームにおける介護費用と食費の自己負担額の1/2が新たに控除の対象となりました。居宅サービスについては、従来より医療費控除の対象であった下記の・の保健医療に基づく介護サービス費に加えて、今までは対象外であった下記の・の福祉サービス費が、一定の要件のもとその対象に含められることとなりました。  一定の要件とは一口で言うと、今までは医療費控除の対象外であった下記の・に示すような福祉サービスが、・に示す介護サービスと計画で組み合わせられており「一体の療養上の世話」とみなすことができるような場合です。

なお、訪問介護であっても家事援助を中心とするするような場合は、上記の条件を満たさないので控除対象からは除かれます。

介護保険サービスの医療費控除は平成12年分の確定申告から適用されます。

・ 保健医療に基づく介護サービス ・ 福祉サービス
・ 訪問看護
・ 訪問リハリビテ-ション
・ 居宅療養管理指導
・ 通所リハリビテ-ション
・ 短期入所療養介護
・ 訪問介護
・ 訪問入浴
・ 通所介護
・ 短期入所生活介護

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会社分割とは何か?

【会社分割制度の概要】

企業はひとつの会社で実に多くの、それも異なった事業を行っている場合があります。ひとつの会社が鉄道事業や百貨店経営、ホテル経営、不動産事業を行ったり、またゴルフ場を経営することも可能です。しかし、ひとつの会社がこのような事業形態、収益構造、従業員の勤務形態その他において、異なったタイプの事業部門を抱えていることは、ときとして企業の効率的な運営に支障となることも考えられます。 会社分割とは、企業が有する個別の事業部門の分離・独立が容易に行なえるようにするための制度であり、これによって企業がその事業部門を整理・統合するなどし、また各事業ごとの独立性を高めることによって、経営の効率化やリストラを進めることが可能となります。つまり経営資源の「選択と集中」を図ることができるのです。 会社分割は企業再編のために、その果たす役割が多いに期待される制度です。 この制度は、日本興業銀行、第一勧業銀行および富士銀行のいわゆる「三行合併」によって誕生した「みずほフィナンシャルグループ」が、そのグループ内の重複部門の分離・集約等の再編成を行うための法的制度として利用してから、注目を集めています。

【会社分割制度の概要】

日本のマーケットは国際化、規制緩和の流れの中にあります。従来、国内における多くの規制に守られていた分野にも、外国企業が参入し、いわゆる参入障壁はどんどん低くなっています。

また、わが国の企業もビジネスチャンスを求めて、新規分野への進出や海外マーケットでの競争力向上を試みていますが、企業間競争はますます激しくなっており、ビジネススピードも加速しつつあります。 短期間に市場での勢力図が変わることもあり、大企業といえども今までの実績に安住してはいられなくなっているのです。

このような競争社会、それも国際的規模の競争下にあっては、企業は市場の動向を見て機敏に対応し、効率の良い経営をしなければ、勝ち残ることはできません。

そのためにもスピーディかつ機動的に企業組織の改編を行うことが可能でなくてはなりません。  
平成9年以降、企業再編のための法整備という枠組みのなかで商法改正等が順次行われていますが、これは競争社会の下で、企業が必要に応じて、組織の改編をある程度自由に行うことができるよにするためのものといえます。

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助成金制度の活用ノウハウ

助成金制度につきましては、弊HAGレポート99年冬号でもとりあげましたが、関与先の皆様からのお問い合せも多いことから、今回は助成金をより身近に感じていただくために、雇用創出(創業や異業種進出に伴い、労働者を新たに雇用する場合)に関する助成金制度をご紹介したいと思います。

◆助成金を利用する為には・・・◆

助成金とは、国(労働省)の施策に沿った人事管理・労務管理を行っていく企業が給付を受けられる制度です。国(労働省)の制度ですから、今回ご紹介する助成金の利用にあたっては、下記のような事に注意しなければなりません。
・ 雇用保険の適用事業所になっていること。
・ 労働者名簿、賃金台帳など法定の書類を整備していること。
・ 事前に計画作成、提出等の手続が必要であること。
・と・はお解りいただけるかと思いますが、・には特に注意が必要です。

◆事前に計画書を作成する→「改善計画」とは?◆

助成金を利用するためには、あらかじめ、都道府県知事に雇用管理に関する計画書を提出し、その認定を受けなければなりません。この計画書のことを「改善計画」と言います。  「改善計画」は、新分野進出等(創業や異業種進出)に向けて、どのように事業を進めていくか、魅力ある職場に改善していくかなどの計画です。

具体的には、事業の用に供するための施設の拡充又は整備、人材確保のための求人情報誌等への広告掲載、雇用管理の改善のための就業規則の策定等、新分野進出等に係る種々の事業計画を記載します。「改善計画」の認定を受けて、はじめて助成金利用のスタ−ト地点に立ったことになります。

◆労働者の新規雇用◆

事業主は知事から認定を受けた「改善計画」に沿って、その計画を実施していくことになります。雇用創出に関する助成金制度は、当然のことながら、労働者の新規雇用が受給要件の一つとなっています。対象となる労働者は、雇用保険の一般被保険者に限られますので、いわゆるパートタイマーは除かれること注意して下さい。

また、実施計画提出日の6ヶ月前の日から、対象労働者の雇入れの翌日から起算して6ヶ月を経過した日までの間において、事業主都合による常用労働者の離職がないことも受給の要件になります。

◆中小企業雇用創出人材確保助成金◆

【新分野進出等に伴い新たな労働者を雇用した場合に、その労働者の賃金等の一部を助成】
★受給要件  
創業や異業種進出に伴う経費が300万円以上。
★受給額  
雇入れ日から1年間、対象労働者(1人以上6人以下)に対して支払った賃金の額の1/3(雇用保険の基本手当日額最高額の300日分が限度)

◆中小企業雇用創出雇用管理助成金◆

【新分野進出等のための雇用管理の改善を図るための事業を行い、あわせて労働者を雇用した場合に、雇用管理の改善に要した費用の一部を助成】
★助成の対象となる雇用管理改善事業
○ホ−ムペ−ジの作成
○募集・採用パンフレットの作成
○雇用管理制度の作成、整備に伴うコンサルタントの委託料 など
★受給要件
○創業や異業種進出に伴う経費が300万円以上。
○費用の額の合計額が20万円以上。
★受給額 管理改善事業を行うことにより負担した費用の1/2(100万円が限度)

■詳しいことはお問い合わせ下さい
事業主の方に対して支給される助成金は新分野進出等以外にも職場環境改善に対するものなど各種あります。また、上記助成金の要件等は代表的なものを抜粋して記載しております。詳細につきましては弊事務所までお気軽にお問い合わせ下さい

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